産業翻訳とは!ビジネス全般に関わる文書

ビジネス文書の翻訳を産業翻訳と言います

「ビジネス全般に関わる文書」の翻訳を手がける「産業翻訳」では、扱う案件の専門性が高く、翻訳者にも高い専門知識が求められます。IT、医療、保険、特許、金融など、ジャンルも様々です。

一般的なビジネス文書の場合、企業によっては、あらかじめ定型文があったり、雛形が決まっていたりします。クライアントから、依頼時にそれらの使用を指定とされることも珍しくありません。

また、各専門分野特有の略式語や、単位、表記方法が用いられることも多々あります。

たった一つの誤字、脱字が重大な損失や事故に繋がるリスクを孕んでいるため、翻訳者は細心の注意を払いながら作業を遂行しなければなりません。

このように産業翻訳では、必要な情報を正確、的確、明確に伝えることご求められます。絵本翻訳とは逆に、「言語変換」的要素が多いのが産業翻訳の特徴でもあります。

とはいえ、単に「言語変換」だけすればいい訳ではありません。

例えば、組み立て式のおもちゃの説明書を訳すとします。

本当にその手順で出来あがるのか(稀に原文の手順が間違えていることがあります)、言葉足らずな説明ではないかなども確認しながら訳していきます。

私もこうした組み立て式おもちゃの組み立て方説明書の翻訳に携わったことがあります。

私の場合は、まず原文を読み込み、頭の中でおもちゃを組み立ててみます。可能であれば、おもちゃの各パーツの画像と、出来上がり画像を事前に入手します。
文字だけでなく、具体的な出来上がりのイメージを視覚的に頭にインプットするのです。

そうして、頭の中で組み立てたおもちゃを、またパーツ単位にバラし、日本語に置き換えた内容で再度頭の中で組み立てていきます。

「説明書を読みさえすれば、誰もが迷うことなく同じものを組み立てることが出来るか」を念頭に試行錯誤しながら、的確な言葉に置き換え訳していくのです。

産業翻訳は企業からのニーズも高いため、一案件あたりの作業単価の相場は、その他の翻訳と比較すると高めです。

しかし、実力によりその相場の振り幅も大きく、いかに高く、また幅広い専門知識を身につけるかによって、収入面で大きな差が生じます。中には、1つの専門分野でいくつもの企業とフリーランス契約を結ぶ事で、高収入を得るケースもあるようです。

中には、1つの専門分野でいくつもの企業とフリーランス契約を結ぶ事で、高収入を得るケースもあるようです。